第20話 仕舞
みなさま
ずいぶんご無沙汰してしまいました。
あの未曾有の震災のあと
なんだか放心してしまったというか
こころとからだが 非常事態宣言をしたかんじで
しばらく 着物に袖を通さなくなっていました。
…といっても 3月26日に お能の仕舞の発表会があり
その時ばかりは 着たのですけれど…。
初めて 袴をはかせていただきました。
そう 私仕舞を習っていたのです。
体験コースのようなもので 全11回のお稽古と発表会。
いつも着物deコンサートをさせていただいている
なごみ邸での催しで お稽古はいつもうたっている『響桜の間』。
発表会は なんと お庭にしつらえられた能舞台で。
本来ならば まさに 桜の花の下で 舞うはずでしたが
今年は 桜も凍りついたように なかなか咲かず
桜の木の下…でありました(笑)。
へたくそな私たちの舞いを なんと
先生を含む3人のお謡いの先生方が支えてくださるという
なんとも贅沢な 体験でした。
私たちの仕舞は それはもう
ただ笑っちゃうようなものでありましたが
はじめて 日本の伝統芸能である 能というものの
その精緻な世界を 脈々と守り続けていらっしゃる方々のあることを知り
その厳しさに触れ…
また こころに新しい引き出しが増えたような喜びを感じました。
先生の足の動きの美しさ
足袋のかたちの美しさを つくづく感じました。
しかし
それ以来 ずーーっと 着物を着ずにいたのですが
なんか 5月にはいってから むくむくとわき上がる着物熱。
6日以降 毎日 着ています。
それから……………
いつもコンサートにいらしてくださる『きもの倶楽部』さんで
どーーーーーーしてもほしい着物を見つけちゃって……………。
なんとかして買えないかと……
着そうもない単衣と夏きものを ありったけ買っていただき…
………買っちゃったーーーーーーーっ。。。。。
前から 見て知っていた 復刻の伊勢木銘仙。
いままで ぜんぜん こころにかからなかったのに
なんだか突然 つれて帰りたい。
なんか ここのところ
あでやかな 大正ロマンな着物が
着たくてたまらなくなっているのです。
なんでしょうねえ この突然の衝動。
今朝 NHKのあさイチの特集は 『買い物依存』
むふっ それは私です。。。。
わかっているさあ。
しかし それでバランス とってるんだよなあ。
もうこわれちゃうって瀬戸際でねえ。
あんたどんだけ着物買っているのさあ??と
お嘆きの浜松のMちゃん。
ごごごめんよお…。とほほ。
おぐらやが 横浜にあったなら…。
ま 今回の買い物は Gぱん1本分くらい…なんだけどね。
んーー だけど ユニクロじゃあ 5本分くらいかな(爆)
もはやわたくし
着るものといったら
着物か Gぱんしか ないの…。
ああ あと衣裳のドレス…。
とほほ。
木村 真紀 (2011年5月10日)
posted: 2011.05.10