きものコラム着物好きのシンガーソングライター木村真紀による連載コラム

第24話 夏ですね

 

今年の夏は 暑いうえに 節電モード!
最近更年期のせいか 汗の量が 半端じゃないし…
忙しくってくたびれてるし…
今年の夏は 着物 着るのやめよーかなあ…
と思っているところに 友人から電話が。
お嬢さんの振袖を見に 問屋さんの決算市にお供する事に。

 

もう時間ないし 暑いし 洋服洋服!と決めていたのだけれど
でも雨が降って あがって 涼しい風が…。
それに 向こうで着物の人に会うと
やっぱり私も着てくればよかったと 後悔するかも。
ええいっ
やっぱり着物 着て行こう!

 

てなわけで 出かけるまであと1時間 という朝
半襟つけ開始。
幸い 麻の長襦袢に麻の半襟つけだから
もうざくざく縫い。
暑そうだから 和装ブラもカット。
サラファインのシャツを着て 麻の長襦袢。
とっておきの宮古上布(ほんとはまだ時期が早いのでしょうが…)
白いすくい織りのざくざく帯。
補正ゼロ。
うん。 涼しかったです とても。
写真を撮りそびれましたが…(爆)

 

さて 決算市会場到着。
友人が 振袖の山に迷いまくっている間に お散歩お散歩。
もうね 買えないんですから 見るだけ見るだけ。

 

するとふと なんとも素敵な色合いのほっこり紬。
おおっ すってき!
あ やっぱり 郡上紬。
まあなんとも私好みの色の 格子。
あー これ 私が持ってるのと おんなじ作家さんじゃないのかなあ?
格子のかんじがよく似てる。

 

おもわず触ってみたくて 身を乗り出したところに 声をかけられる。
『お取りしましょうか?』
『いえいえ とても買えないので けっこうです。』
正札をちらっと。
ひゃーーーっ にに200万!!!???
ととととてもととても買えませんから。

 

ところが そんな正札 意味ないのが 呉服業界なんだねえ。
特に 問屋さんだから?
なんか結局そのコーナーにつかまって
沖縄ものなど 色々みせていただいているうちに
店長さん風おじさまも登場して
着物をやたらほめていただき
とにかく安くしまっせと…。
だだって どんなに安くしていただいたって
200万の正札ついているもの 買えましぇんと言うと、
そんなもん この正札の値段で買ってくれるなら
こっちの郡上紬 ただであげますわ。
ほかにも色々つけられる。と。
そーなんだねえ。 ここ こわっ。

 

この日の戦利品は 銀の伊達襟 \1980。
ちょっと地味でさみしくなっちゃう訪問着の襟元に
いいんじゃないかな?と思って。
うん。
衝動買いできないものばかりで よかったあ。

 

さてさて
この夏 何回着物を着られるかな?

 
 

7月30日は 中山なごみ邸にて
浴衣でコンサート です。
みなさま ぜひお誘い合わせて
浴衣でも 夏着物でも もちろん洋装でも
おでかけくださいませ。
おまちしておりまーす。

 
木村 真紀 (2011年7月5日)

 

KIMURA MAKI Profile

きむらまき写真

大学在学中からスタジオミュージシャンとして活動。CM、ゲーム、アニメ音楽など様々なジャンルを歌いこなす『七色ヴォイス』。もののけ姫『えぼしたたらうた』NHKおかあさんといっしょ『ぱわわぷ体操』ゲームアヌビス「Z・O・E」など作品多数。

結婚出産後、3枚のアルバムをリリース。一筋縄ではいかない日常をキラキラと…せつなく、やさしくうたうコンサートは、幅広い世代に共感を呼んでいる。

2011年『響き合いプロジェクト』を立ち上げ、『仮設がなくなるまで!』を合い言葉に今も東北復興支援継続中。復興応援CD『祈り/わたしはひまわり』をリリース。利益をすべて復興支援に寄付している。

東京音楽大学作曲専攻。2016年度松蔭大学生活心理学科非常勤講師も務める。

プロフィール詳細・活動履歴

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